[概 要]
近代「国民国家」を創出するに必要な政治、法律、経済、哲学、宗教、教育等、いわゆる人文・社会科学のほとんどすべての分野にわたり、梁啓超はすぐれて高度な議論を展開した。西洋近代文明の受容による中国伝統文明の再構築というきわめて大きな課題に真正面から取り組んだのである。紛争や対立の激化の中でともすれば相互理解への道を見失いがちな百年後の今日、彼が好んだ「収穫を問う莫かれ、但だ耕耘を問え」という曾国藩の言葉に従いながら、改めてその意義を考えてみたい。
*梁啓超(1873─1929):広東省新会県の人。康有為に師事して変法維新運動に従事し、1898年の戊戌政変後、日本に亡命。以後、日本を拠点とし、世界各地を駆けめぐって立憲派の勢力拡大に努める一方、「民智」向上、「国民」形成のための鼓吹宣伝に力を発揮する。中華民国成立後は国務大臣を歴任し、政界引退後は学術文化の発展に力を注ぎ、図書館の充実、後進の育成などに努めた。
主 催: 国立大学法人京都大学人文科学研究所
日 時: 2009年3月7日(土)10時30分~16時
場 所:学術総合センター 2階 中会議場[MAP]
(〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2-1-2)
東京漢籍セミナーポスター |
古いけれども古びない
歴史があるから新しい
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漢籍はおもしろい ***
「漢字文化と西洋近代思想の出会い
―梁啓超を中心に」
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[プログラム]
司会 武田時昌(京都大学人文科学研究所 附属漢字情報研究センター教授)
10:30~10:45 |
開会挨拶
森 時彦(京都大学人文科学研究所 附属漢字情報研究センター長) |
10:45~11:00 |
テーマ趣意説明
井波 陵一(京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター教授) |
11:00~12:10 |
講演「民族主義と梁啓超」
講師 小野寺史郎(京都大学人文科学研究所附属現代中国研究センター助教) |
12:10~13:10 |
休憩 |
13:10~14:20 |
講演「「眠れる獅子」のイメージと梁啓超」
講師 石川禎浩(京都大学人文科学研究所附属現代中国研究センター准教授)
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14:20~14:40 |
休憩 |
14:40~15:50 |
講演「西洋近代経済学と梁啓超」
講師 森 時彦(京都大学人文科学研究所教授) |
15:50~16:00 |
閉会挨拶 |
参加資格: 参加資格は問いません。
参加定員: 200名(先着順) *定員を超えた場合はお知らせします。
聴講料: 無料
[申込方法] 参加を希望される方は、「漢籍セミナー申込み」と明記し、氏名、連絡先(住所、電話番号、e-mailアドレス)等をご記入の上、下記宛に葉書(e-mail又はFAX可)にてお申し込み下さい。折り返し参加可否のご連絡をはがきにて差し上げます。参加申込書のサンプルは[こちら]。(e-mailの場合ご記入の上添付してお送りください。)
申込先
〒606-8265
京都市左京区北白川東小倉町47番地
京都大学人文科学研究所
附属漢字情報研究センター事務掛
電話:075-753-6997 FAX:075-753-6999
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