[Institute for Research in Humanities. Kyoto University]
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本館図書室の蔵書

 本研究所の蔵書は,人文学研究部関係書を本館書庫に,東方学研究部関係書を分館書庫に収蔵するほか,各研究室にも分置されています。図書資料は,各部の図書委員が所員や助手の意見を反映しつつ蒐集に当っているほか,科学研究費助成金による購入図書も増加し,また,写真複製資料,マイクロ・フィルムなども,受け入れをしています。

 本研究所の2007年3月現在の蔵書数は,和書145,561冊,洋書80,443冊,中国書323,321冊の合計 549,325冊であり,また雑誌所蔵数は,和文2,410種,欧文801種,中文2,774種,朝文114種となっています。

 図書目録としては,旧人文科学研究所期に受入れた図書を収録したものとして,1973年1月に「京都大学人文科学研究所和漢図書目録(昭和14年10月−昭和25年3月)」,1974年3月に「京都大学人文科学研究所欧文図書目録(昭和14年10月−昭和25年3月)」を出版しました。
 なお、1986年以降受け入れた図書は、京都大学附属図書館のホームページにある蔵書検索(OPAC)で検索することができます。


人文学研究部関係


(1) 明治維新・米騒動,家族制度などについての共同研究の進展とともに,政治史・社会運動史・法制裁判関係図書を蓄積しました。とくに本研究所報告として刊行された渡部徹編著『京都地方労働運動史』の編纂過程で河本正次氏より寄贈された戦前の無産政党・労働組合・農民組合,水平社・文化運動団体などの機関誌紙は貴重です。さらに,その延長として,治安維持法違反事件に関する記録をも調査・蒐集しいわゆる3.15事件,4.16事件に関する検事聴取書,予審訊問調書,上申書等をはじめ,右翼関係の裁判資料にも及んでいます。なお,神山茂夫氏の没後,同氏の著作・原稿等が寄贈されています。
 また科学研究費の給付をうけたことをきっかけとして,第二次大戦史関係の資料を主としてマイクロ・フィルムによって蓄積しました。この方式による蒐集は以後,日本近代史全般を対象とすることとし,明治以後の政治史の関係資料・外務省記録など官庁関係資料などのほか新聞・雑誌などをも含めて,多数のマイクロ・フィルムを図書として受け入れています。


(2) 18−19世紀のフランス文献を多く収集し,そのひとつはサン=シモン,フーリエ文庫としてまとめられています。これは19世紀前半に活躍したフランスの社会主義思想家アンリー・サン=シモン(1760〜1825年)とシャルル・フーリエ(1722〜1837年)の著書・パンフレット類・研究書で,前者の関係が93部,後者の関係が54部あります。この他で特筆すべきものとしては,元所員桑原武夫氏の旧蔵書であった文学関係文献や1967年のヨーロッパ学術調査隊時に収集されたバスク関係文献約200点等があります。また故田中峰雄氏所蔵の大学史関係の洋書793タイトル,947冊の寄贈を受けて,「田中峰雄文庫」が1996年6月に設けられ,同時に目録も刊行されました。又河野健二氏の寄贈書847冊を受入れています。


東方学研究部関係

  蔵書に関しては、東アジア人文情報学研究センター

旧:漢字情報研究センター)を御覧下さい。