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高木博志 | 浅原達郎 | 東郷俊宏 | 阪上 孝 |
人文科学研究所所報「人文」第四七号 2000年3月31日発行 | |||
夏期講座(1999年度) |
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漢元年の惑星集合 |
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浅原 達郎 |
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斉藤国治『古天文学――パソコンによる計算と演習――』(恒星社厚生閣,一九八九年)は,これを読めばわたしのような天文学の素人でも古代の天体の位置を計算する方法がマスターできるという,たいへんありがたい書物である。中国古代の天文記録の自力検証を可能にする道具が,これで手に入る。 『古天文学』では,一九八〇年代に全盛だった「パソコン」の利用が前提とされて,サンプルプログラムも今ではなつかしいベーシックで書かれている。ただし,読者はそれぞれの環境に合ったプログラムを自分で工夫しろというのが斉藤先生(書物の上での一方的な師事であるがこう呼ばせていただく)の教育方針である。プログラミングにも素人のわたしにとりえた選択肢は,ハイパーカードというソフトウェアだった。付属する言語ハイパートークをちょっと勉強すれば,専門のプログラマでなくともかなりのことができるようになる。技術の急速な進歩にとりのこされて,ハイパーカードも今ではすっかり過去のソフトとなってしまったが,わたしはいまだにこれを愛用している。インターネット時代には通用しないのかと思いきや,ウェブサーバ上のハイパーカードをウェブブラウザから動かすという新たなあそびをつい最近知ってしまった。 |
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あきっぽくて怠惰なわたしは,『古天文学』を読みながら,ハイパートークを使ってひとつひとつスクリプトを作成し,演習問題をひととおりやりおわるのに,数年をかけてしまったが,ともかくこうして歴史上のある時点にながめた夜空を自分のコンピュータで再現することが可能になったのである。そうなるとそれを人前でうれしげに披露してみたくなる誘惑から,素人はとかく逃れがたい。夏期講座の担当に指名されたのをよいことに,その実演に及んだ。 漢の高祖劉邦が入関したおりに五つの惑星が東井(双子座)に集まったという,有名な伝説をとりあげ,その前後の惑星の位置を計算して,当時の人が実際に見たようすを再現して楽しんだ。劉邦入関のときには必ずしも惑星集合は起こっていなかったが,その翌年から翌翌年にかけて見られた天体ショーは,なかなか見ごたえのあるものである。やはりハイパーカードによる「プレゼンテーション」を行ったのだが,コンピュータともどもひとむかし前の製品なので,モノクロの地味な画面しか映し出せなかったところに,素朴な手作りのよさを見出してくださった方があれば,喜ばしい。 |
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アニメーション(Animation GIF) 1. 紀元前206年7月1日から8月13日の4時30分,長安,東の空(182kb) 2. 紀元前205年4月15日から5月17日の19時00分,長安,西の空(137kb) 3. 紀元前205年5月17日から6月5日の19時30分,長安,西の空(83kb) 4. 紀元前185年3月16日から4月5日の5時00分,長安,東の空(81kb) |
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臨床医学における時間の知 |
東郷 俊宏 | ||
創造のとき,進化のとき | 阪上 孝 | ||
明治維新と古代文化の復興 | 高木 博志 |